インタビュー

2025年3月26日 NEW

前向きに、誇りを持って、介護という仕事に取り組む

私の介護の仕事 インタビュー動画

松永幸代(まつなが・さちよ)さん 介護職歴20年 =株式会社太平洋 ケアプランセンター太平洋= 

【プロフィール】
熊本県出身。専門学校を卒業後クリニック、慢性期病院、急性期病院などに勤務。平成16年に株式会社太平洋に入職し、同年、居宅介護支援事業所「ケアプランセンター太平洋」を立ち上げ、管理者に就任。平成18年に介護付き有料老人ホームサンタマリアの副施設長に就任。

【保有資格】
看護師、介護福祉士、社会福祉士


【キャリアアップ】

平成14年 介護支援専門員資格取得
平成18年 介護付き有料老人ホームサンタマリア副施設長
平成21年 介護福祉士取得
平成26年 社会福祉士取得

介護職の1日

一人の人生に興味を持って介護の世界に飛び込む

 熊本県の専門学校で看護師資格を取得後、急性期病院や慢性期の病院、クリニックなどに勤務し、幅広く患者の治療に携わってきました。患者とコミュニケーションを取ることが好きで、「この方はどんな人生を送られてこちらに来たんだろう、退院した後にどんな人生を送るんだろう」とよく考えていました。平成15年に東福間病院で通所リハビリテーションの担当となり、介護に携わるようになりました。これまでの治療としてのケアではなく、利用者が自分の生活を継続するための支援に取り組み、介護という仕事に興味を持つようになりました。
 ちょうどその頃、当法人の代表と知り合い、介護施設の立ち上げに誘っていただき、介護の仕事を始める決心をし、平成16年に介護付き有料老人ホームサンタマリアを開設しました。さらに、入居のご相談を受ける中で、在宅生活を支える居宅介護支援事業所の必要性を感じ、同年、当時はまだ少なかった居宅介護支援事業所「ケアプランセンター太平洋」を立ち上げました。
 在宅での介護のノウハウがなく、利用者からのニーズも少ない状況で、一からのスタートとなりました。翌々年の平成18年に介護保険法が改正され、地域支援事業が重視されるようになったことで、福津市からの委託を受けることになりました。これを機に利用者が徐々に増えていきました。
 

副施設長として職員が生活しやすい環境をつくる

 現在、居宅介護支援事業所は4人(うち非常勤は2人)の体制となっています。利用者は約50人で、認知症、骨折、退院後のリハビリなど様々です。当法人のある福津市、特に周辺地域は昔ながらの土地で長く住んでいる方が多く、農家や漁師など自営業をされていた方も多いです。そのため、ケアプランを作成する時から、利用者の考えや暮らしを尊重し、自分の価値観を押しつけないように気を付けています。介護は「利用者の人生のサポート」と捉えています。何でもしてあげたいという気持ちになりますが、利用者自身ができることは見守るように支援しています。年に数名、看取りをすることがあり、利用者の人生に寄り添うことを心がけています。
 私はケアプランセンター太平洋に併設している介護付き有料老人ホームサンタマリアの副施設長も兼ねており、入居者の中にも居宅介護支援の利用者がいます。職員には介護福祉士やケアマネジャーを取得できるように講座を企画し、資格取得やキャリアアップを促しています。また、介護以外の世界でも学んでほしいと考え、TOTOなど大企業での見学や研修を企画し、企業理念や接遇を学んでもらっています。職員には学ぶことで介護という仕事に誇りを持って取り組んで欲しいです。また、「仕事も大事だけど家族も大事にしてほしい」と伝え、家庭を優先できるよう働きやすい環境をつくっています。
 仕事の息抜きは旅行で、社員の慰安旅行のプランを考えることも楽しみのひとつとなっています。
 

活動を広げ、新たな取り組みにチャレンジ

 介護の経験やノウハウ・考え方を、法人から地域に広げたいと考え、福津市や福岡県介護支援専門員協会での講演をしています。また、平成22年から福津市の「認知症セーフティネットワーク蓮華草」の代表を務めています。今まで一生懸命頑張ってこられた市民の方が、年齢を重ねても、その人らしい人生を送っていけるように、地域の方に認知症という病気の正しい知識を身につけてもらいたいと思い、立ち上げました。
 「認知症の人を地域で支えるまちづくり」を目標に、福津市と協力して、認知症サポーターを育成し、その輪を広げる活動を行っており、現在35人が加入しています。「認知症サポーター養成講座」を実施し、私は講師を務めています。認知症についての基本的な知識を、寸劇等を交えながら、分かりやすく、楽しんで学ぶことができる講座にしています。認知症になっても人生をあきらめず、また福津市全体が認知症に理解を持って見守ることができるまちになってほしいと考えています。
 今後も、活動の幅を広げて、自分にできる限りのチャレンジを前向きに続けていきたいです。
 

居宅介護支援事業所とは

 介護支援専門員が本人・家族の心身の状況や生活環境、希望等に沿って、介護サービス計画を作成し、その計画にもとづいて介護保険サービスなどを提供する事業所との連絡・調整を行います。

 株式会社太平洋は、介護付有料老人ホーム 風及び認知症対応型グループホームファミリー、介護付き料老人ホームサンタマリア、ケアプランセンター太平洋を運営。ケアプランセンター太平洋は、超高齢社会の中、地域全体で創意工夫による支え合いを実現できる社会を目指し、利用者の在宅生活を支えています。
 

施設概要

株式会社太平洋 ケアプランセンター太平洋
〒811-3304
福津市津屋崎2-21-20
電話:0940-52-7353
URL:https://www.care-taiheiyo.jp/