中学生のとき進路選択で福祉系高校へ進学を決めました。漠然と人の役に立つような仕事をしたいと考えていたことと、介護保険制度が始まり、介護職（介護福祉士）が脚光を浴びていたことがきっかけでした。高校3年生のときに介護福祉士試験に合格した私は、担任の先生の勧めもあり、障がい者施設に入職しました。勤務先は、職員のキャリアアップへの意識が高く、介護支援専門員の受験資格を得た5年の勤務後、周りの勧めもあり、私も介護支援専門員を目指しました。高齢者福祉や介護保険についての知識が乏しく、勉強に苦労しました。そこで、「1日5分でもいいから毎日勉強する」というルールを決め、勉強する習慣づけから始め、２回目の挑戦で介護支援専門員の資格を取得しました。

　法人が平成26年に特別養護老人ホームことぶきの森を開設するのにあわせて、介護支援専門員として異動となり、入居者のケアプランを作成しています。介護支援専門員として、入居者一人ひとりの健康状態などに合わせた介護、看護、リハビリなどのケアプランを立てています。

　現在、子育て中のため時短勤務をしています。時間が短い中でも業務を効率的に行うためには、スキルアップが必要と考え、事業所外での研修だけでなく、地域の介護支援専門員同士で情報交換するなどしています。また、次世代の職員育成にも力を入れています。自分だけスキルアップしても、入居者にはわずかしか還元できません。施設全体がレベルアップを図れるよう、研修の体制を整えるなど、学べる環境づくりを進めています。職員のレベルアップにつながり、職場環境や入居者の療養環境の改善につながり、職員のやる気につながるといった良い循環が生まれればと考えています。

　これから介護を目指す方には、せっかく働くのであれば、楽しんで働いてもらいたいですね。社会人１年目のときは私も必死で、周りもよく見えていない状態でした。しかし、２年、３年と経つにつれ、周りを見る余裕も生まれ、担当や役職がついたりすると仕事のやりがいや楽しさがさらに大きくなりました。介護の仕事は、人相手だからこそのやりがいや楽しさが大きいと思いますので、興味のある人はぜひその楽しさを経験してほしいですね。