施設紹介

2024年3月21日 NEW

職員ひとりひとりが入居者や家族の人生と向き合い、あたたかい家庭のような施設を目指す

施設紹介

グループホーム ひいの郷 =有限会社エス・エイチ・シー=

【認知症対応型共同生活介護(グループホーム)とは?】
 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)は、認知症の入居者を対象にした専門的なケアを提供する施設です。少人数の入居者(5人~9人)が家庭的な環境の中で、食事や入浴などの日常生活上の支援や機能訓練などのサービスを受けます。
 
【理念】
 入居者一人一人が主人公である事を応援し、最後まで生きている実感を持ち、自由で幸せな生活を送る
 
【施設・事業所の成り立ち】

平成15年4月 定員9名で開設

アセスメントを重視し、家庭での利用者の姿に近づけるように支援する

 グループホーム(認知症対応型共同生活介護)「ひいの郷」は平成15年に開設されました。代表取締役の石橋一成さんは地域の神社の宮司を務めており、義理の母が認知症になり、施設を探したところ母に合う施設が見つからなかったことをきっかけに、自分で会社を設立し、グループホームを開設しました。入居者にとって自分の家で生活しているのと同じように温かい雰囲気のある施設をつくりました。

 建物は普通の住宅のように設計しました。職員には制服はなく、私服で仕事し、堅苦しい雰囲気を出さないようにしています。また、食事は「美味しく楽しく」をモットーに、職員全員が交代で食事をつくっています。食事の際は職員と入居者がなるべく一緒に食卓を囲んでいます。そのため、同じ料理をつくっても職員ごとに味が違うこともあり、みんなで今日の食事について会話をするなど、にぎやかな家族のような雰囲気を持っています。

施設の理念に基づいた介護を実践し、職員間のチームワークを形成する

 入居者が自宅のように生活を送るためには、ひとりひとりの人生に寄り添う必要があると、管理者の前島秀郁さんは語ります。

 「ここに来るまで、全く違う人生を送ってきた人たちに急に同じ生活を強いることはできません。グループホームの定員は9人ですが、9人ともみんな違う人生を歩んできました。入居者や家族と十分に話し合い、その人の生活に合った生活様式を模索していきます。朝型の人、夜型の人、話し方や食事の内容にも気を付けています。職員の対応がばらばらにならないよう、職員同士で意思の疎通を図り、統一性を持って接しています。

 また、認知症ケアや看取りも実践しており、介護職には高度な介護知識やコミュニケーション能力が必要とされるため、研修などを実施しています。特に新入職員には入居者との寄り添い方や距離感などを具体的に伝えています」

家族や地域を巻き込んで、一緒に福祉コミュニティをつくりたい

 同施設では、定期的に家族会を開催しています。入居者を施設で預かっているわけではなく、職員は家族の代わりという考え方の元、家族と共に協力してケアに取り組んでいきたいと考えています。家族には時間外であっても気軽に遊びに来てくださいと伝えています。

 前島さんは「理想としているのは、施設内のどの人が家族か職員か分からないくらい馴染むことです。施設発信ではなく、家族からの提案で、施設内にある庭でバーベキューをしたり、餃子パーティーをしたこともありました。入居者の最期には、一緒に看取りをして、共に過ごしています」

 また、同施設のある福岡市の城南区コミュニティと連携し、地域交流を盛んに行っています。地域の介護施設、クリニック、消防、警察などと定期的に連携のための会議を開催。福岡大学と少子高齢化対策としての地域活性のワークショップを行って、取り組みを学生がプレゼンテーションしました。UR団地を活用した認知症カフェの設置や高齢者が安全に過ごせるように、花壇を整備し、安全な場所を選んだ散歩コースのマップを作成しました。地域と交流していく中で、前島さんは家族にも参加してもらいたいと考え、入居者と家族が夏祭りに参加しています。

 前島さんは「介護施設も地域の中の一員であり、家族にもその意識を持ってもらいたいと考えています。介護施設が率先して地域に関わることで、福祉のコミュニティモデルをつくりたいと考えています」と話しました。

~これから介護を目指す方へ~

 私自身は他業種から介護を目指しました。30歳を過ぎてから勉強し、今は管理職に就いています。介護は自分が頑張れば頑張るほど、入居者が120%で返してくれるやりがいのある仕事だと思います。入職の際は施設の実際の雰囲気を見て、自分に合いそうなところを選びましたが、ここにして良かったと感じています。今後も自分自身がスキルアップし、コーチングや中間管理職の役割、面談方法などを学ぶ努力を続けていきたいです。

施設概要

 有限会社エス・エイチ・シーは平成15年にグループホーム(認知症対応型共同生活介護)「ひいの郷」を開設しました。現在はグループホームのほかサービス付き高齢者向け住宅を運営しています。認知症ケアはもちろんのこと看取りも実践しております。これまで培ったノウハウと経験を活かし、医療や専門職の方々と連携し入居者の方々の安心と安全を守ります。誰もが住み慣れた地域で生活できる社会を実現するために、介護福祉サービスを通じて社会に貢献しています。

有限会社エス・エイチ・シー
〒814-0153 福岡市城南区樋井川4-9-15
TEL:092-874-2000
URL: https://shc-group.jp/