インタビュー

2022年3月1日 NEW

介護は家庭と両立しながら、やりがいをもって人として成長できる仕事

私の介護の仕事 インタビュー動画

梅津佳子(うめつ・よしこ)さん 介護職歴29年 =みやま市社会福祉協議会 ヘルパーステーション=


梅津佳子(うめつ・よしこ)さん

【プロフィール】
平成5年に訪問介護員として山川町社会福祉協議会に入職、ホームヘルパー養成研修3級過程を修了。平成8年に1級課程を修了。平成9年に介護福祉士を取得し、平成12年に介護支援専門員を取得する。訪問介護サービス提供責任者。平成19年、瀬高町・山川町・高田町の合併によりみやま市が誕生したことを機に、みやま市社会福祉協議会訪問介護等事業所の管理者を兼務。
 
【保有資格】
介護福祉士、介護支援専門員(ケアマネジャー)
 
【キャリアアップ】

1年目 ホームヘルパーとして山川町社会福祉協議会に入職
7年目 訪問介護サービス提供責任者
14年目 みやま市社会福祉協議会訪問介護等事業所管理者

子育てをしながら介護の道にすすむ

 子育てがひと段落した頃、パートの仕事をしていましたが、もっと責任のある仕事をしたいと考えていました。ちょうどのその頃、山川町社会福祉協議会が職員の募集をしていると聞き、訪問介護員として入職しました。介護の経験はなく、高齢者や障がい者の方の対応が出来るか当初は不安でしたが、先輩ヘルパーから指導してもらい、仕事を覚えていきました。

 介護福祉士を受験した際は、家庭と両立しながら勉強しました。市内施設の職員に協力してもらい、実技の勉強は何度も練習し、合格することができました。私が介護の仕事を始めてからは、措置制度から介護保険制度に移り、介護の基本的な考え方も大きく変わりました。継続して勉強しなければいけないことも多いですが、そのおかげで成長し続けられているのだと感じます。
 

チームで協力してご利用者の自宅での生活を支える

 当事業所では介護保険事業、みやま市介護予防・日常生活支援総合事業、障がい福祉サービス事業のヘルパー業務、社会福祉協議会として地域福祉の窓口も行っています。私は、各事業の管理者兼サービス提供責任者、瀬高事務所所長として、ご利用者対応や訪問介護員へのサポート、事業計画などの管理業務をしながら、訪問介護員として現場にも行っています。管理者としての業務は忙しく、大変な面もありますが、訪問介護員や事務所スタッフに囲まれて良い刺激を受けています。

 訪問介護員の仕事は、身体に必要な介護と、調理・洗濯・買い物など日常生活全般にわたる援助です。ご利用者の生活に一番近いところで関わることができ、やりがいを感じています。私自身、人と関わることが好きなこともあり、ご利用者との会話がとても楽しいです。また、目的を達成するためにご利用者やチームで工夫し関わっていくプロセスがとても楽しいしワクワクします。ご利用者は地域に住む先輩ともいえます。ご利用者からは、学ぶことがたくさんありました。

 訪問介護員は一人でサービスの提供を行いますが、決して孤立するわけではなく、チームでご利用者を支えています。
 

 それぞれの専門職が役割を果たす中で、ご利用者と接する時間の多い訪問介護員の工夫で、多職種をつなげて、ご利用者を支えることができた例もあります。
 
 以前に、ご自身は疾患があり、障がいのあるご家族と二人暮らしをされているご利用者がいらっしゃいました。緊急事態に備えて、訪問介護員が、親戚への電話のかけ方をご家族に教え、繰り返し練習しました。すぐにその場面がやってきてしまい、早朝に、ご家族から親戚へ、訪問看護とヘルパーステーション、在宅医療の主治医、介護支援専門員(ケアマネジャー)へとスムーズに連絡が行われました。ご家族は、きちんと緊急連絡が果たせたことに達成感を感じておられました。そのご利用者から「ヘルパーさんや皆さんがいるから、自分たちはここ(家)で安心して暮らせている」と言っていただけたことが今でも印象に残っています。

 多職種連携は、これからの医療・介護には欠かせないこと。市内でも顔の見える関係づくりを、研修などを通して構築しています。
 

働きやすい環境を整備して、介護の仕事を長く続けてもらいたい

 今後もご利用者の尊厳を大事にしたいです。住み慣れた我が家で安心して、可能な限り自立した生活を送っていただけるようにサービスの提供に努めています。 そのためにも、介護人材不足をどう解消していくかが課題と考えています。

 当法人では、キャリアパス制度の確立や、働き方改革の一貫で有給休暇取得を促進するなど、処遇改善をすすめています。ベテラン職員から子育て世代の職員まで幅広く勤めているので、職員の個々のニーズに対応して、長く働ける職場環境を目指したいです。
 
 介護職を目指す方たちには、対人援助技術を磨き、ご利用者に対して、優しい手や言葉を添えられる気持ちを持ってほしいと思います。介護の仕事は全てが人と関わる仕事で、ご利用者も職員も一人ひとり個性があり、考え方が違います。その中で自分自身がどう向き合って成長できるかというのも介護の面白さの一つだと思います。あきらめないで積極的なチャレンジ精神をもってもらえたら嬉しいです。
 

訪問介護事業所とは?

 在宅で介護を必要とする高齢者の自宅に訪問介護員(ホームヘルパー)を派遣して、日常生活の支援を行う在宅サービス。サービスには身体介護と生活援助があり、身体介護は利用者の身体に直接触れて行う介助サービスで、食事介助や入浴、排せつの介助などがある。生活援助は、調理や洗濯などの家事、買い物などの日常生活上の援助を行う。

 みやま市社会福祉協議会ヘルパーステーションは現場で携わるヘルパーとサービス提供責任者が連携を取り、またケアマネージャーをはじめとする関係機関との連携も取りながらご利用者にとって自立支援の視点に立った適切なサービスを提供します。サービスを提供するにあたっては、真心のこもった対応で接します。
 

施設概要

みやま市社会福祉協議会 ヘルパーステーション
〒835-0023
みやま市瀬高町小川270
TEL:0944-62-3311
 

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