利用者に一番身近な訪問介護員だからこそ、利用者の家族や背景にも配慮した介護を目指す
施設紹介
いこいの里ホームヘルパーステーション =社会福祉法人岡垣町社会福祉協議会=
【訪問介護事業所とは】
在宅で介護を必要とする高齢者の自宅に訪問介護員(ホームヘルパー)を派遣して、日常生活の支援を行う在宅サービス。サービスには身体介護と生活援助があり、身体介護は利用者の身体に直接触れて行う介助サービスで、食事介助や入浴、排せつの介助などがある。生活援助は、調理や洗濯などの家事、買い物などの日常生活上の世話を行う。
【理念】
住みなれた自宅で、穏やかに過ごしてもらえるよう、介護度や心身の状態に応じたサービスを提供します。ご利用者が自分の力で暮らす歓びを尊重し、一人ひとりに合ったサービスを提供するよう心掛けています。
【施設・事業所の成り立ち】
平成3年4月 | 社会福祉法人岡垣町社会福祉協議会設立 |
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平成12年4月 | 訪問介護事業開始 |
タブレットの導入による業務効率化で、はたらきやすい環境を整備
いこいの里ホームヘルパーステーションは、介護保険制度開始と同時に訪問介護サービスをスタートしました。40代から70代までの10人が訪問介護員として登録しており、79歳の方も現役で活躍しています。事業所には約100人の利用者登録があり、平均要介護度は、1.85と比較的軽度の方が多いのが特徴です。介護保険サービスのほかに、障害福祉サービスの居宅介護や移動支援も行っており、岡垣町の在宅福祉の一翼を担っています。
訪問介護は、職員が利用者の自宅へ直行することが多いため、利用者に関する連絡や情報共有の漏れがないよう、すべての訪問介護員にタブレットを貸与しています。タブレットでは、いつでも利用者のフェイスシートやサービス提供内容が確認でき、サービス提供後に記録した内容がリアルタイムで共有できるため、取りまとめなどの事務作業の効率化が図れています。導入時には、高齢の訪問介護員が多いため、使用できるか懸念していましたが、使用方法の研修をしっかりしたことで、問題ありませんでした。また、サービス内容の確認などで事務所に出向く頻度も減ったことから、職員間の接触機会が減り、新型コロナウイルス感染症対策にもつながりました。
ベテラン訪問介護員が利用者だけでなく世帯全体を視野にいれた介護を提供
いこいの里ヘルパーステーションでは「住みなれた自宅で穏やかに過ごしてもらえるよう、介護度や心身の状態に応じたサービスを提供」することを理念に掲げていますが、利用者だけではなく、利用者の世帯全体を見回して、どのようなサービスが適しているか考え、介護支援専門員へ提案、連携しながらサービス提供を行っています。また障害福祉サービスにも対応していますので、介護保険制度に限らず、その方にあった様々なサービス提供が可能です。
サービス提供責任者の梅林美和子さんは、高齢になっても勤務できる秘訣を「新規の利用者に対応するときは、最初に必ずサービス提供責任者が訪問し、ご利用者がどのようなサービスを希望しているかを聞き取り、訪問介護員ができることなどをしっかり伝え、理解していただくことで、訪問介護員がサービス提供しやすい環境を作っています。環境づくりをしっかりすることで、高齢の訪問介護員でも働きやすい職場となっていると思います。環境が整えば、長く勤務することができ、ご利用者の不調や要望を見つけ出せるような視点も身についていきます」と話します。
将来的には妊婦から高齢者までの在宅での生活サポートを目指す
同法人では、現在、自費負担で1人親家庭へのサービスも提供しています。掃除や洗濯、夕食の準備など、1人親家庭でも安心して働き続けられるようなフォロー体制を整えています。乳児の入浴サービスを提供した際は、その間母親にゆっくりと休んでもらい、心身のリフレッシュにつながりました。公益性が高い社会福祉協議会が運営している訪問介護事業所なので、今後は、高齢者に向けたサービスだけでなく、妊婦への産前産後ケアや、子育て世代へのサポートも充実させ、すべての町民が安心して在宅生活ができるためのサービスを展開する予定です。
~これから介護を目指す方へ~
訪問介護という仕事は、ご利用者の自宅へ1人で行き、1人でサービスを提供するので、抵抗がある人もいるかと思います。しかし、他の介護保険サービスと違って、よりご利用者の生活に寄り添っていくことができる、それが訪問介護です。また、自分のペースや時間にあわせて仕事ができるので、子育て世代や高齢の方でも働きやすい環境といえると思います。(梅林さん)
施設概要
社会福祉法人岡垣町社会福祉協議会 いこいの里ホームヘルパーステーション
〒811-4234
福岡県遠賀郡岡垣町大字高倉598-1
電話:093-281-2011