インタビュー

2016年12月8日 NEW

町なかで高齢者を見かけるとつい、気になって。介護の仕事の魅力に“はまってます”

私の介護の仕事

新開葵(しんかい・あおい)さん 介護職歴7年 ー 介護老人保健施設「寿苑」 ー

アイキャッチ画像;立っている状態で利用者さんを見ている新開さんの様子。
プロフィール写真:白い壁の部屋で黒いソファに座り、微笑みながらインタビューに答える新開さんの様子。
新開葵(しんかい・あおい)さん

【プロフィール】
高校で福祉を専攻し、卒業後に介護老人保健施設「寿苑」に入職。

【保有資格】
介護福祉士(国家資格)

一日のスケジュール

8時30分 出勤
9時 ミーティング
9時30分 排泄介助
10時~11時 リハビリ、レクリエーション
12時 昼食
13時30分~16時 排泄介助
15時 おやつ
16時30分~17時 居室整理および雑務
17時 夜勤への申し送り

【勤務体制】
日勤(9時~17時30分)、早出(7時~15時30分)、遅出(10時30分~19時)、夜勤(17時~翌日9時30分)
夜勤は平均月4回程度

高校卒業と同時に介護の道へ

画像:立っている状態で男性の利用者さんに話しかけている新開さんの様子。

私は、高校の進路を考える際に何か資格がとれる高校に進学したいと考え、卒業時に介護福祉士の国家資格が取得できる高校に入学しました。卒業後すぐに就職したいと思っていたので、少しでも現場に慣れるために、実習以外で介護施設の夏祭りのボランティアに参加していました。最初は、高齢者の方と何を話せばよいのか、戸惑うこともありましたが、まるで孫と接するように優しく話しかけてくれたので、介護の道に進む考えに迷いはありませんでした。

心と体の両方を支えることが役割

画像:ピンク色のエプロンをつけて女性の利用者さんの食事の介助をしている新開さんの様子。

介護老人保健施設は、病院を退院後に入所した方などが在宅へ戻るための自立支援を目的にしています。そのため、看護師や理学療法士、作業療法士など介護職以外の職種の人たちとのチームを組んでケアしています。その中でも、私たち介護職は、入所者がリハビリに意欲的に取り組めるように心と体の両方を支えることが役割だと感じています。

一緒に、レクリエーションで歌ったり、食事の時は、入所者が少しでも美味しく楽しく食べられるように、声かけを欠かさないようしています。最初は無口で表情もこわばっていた人が、少しずつ穏やかな顔になっておしゃべりするようになったり、入所時は車いすを利用していた方が、歩けるようになって自宅へ戻れた時などは、本当にうれしく、やりがいを感じます。
 

プリセプター制度導入で相談しやすい職場に

画像:ピンク色のエプロンをつけて、左手にご飯の入ったお茶碗を持ち右手に長いスプーンをもって笑っている新開さんの様子。

また当施設では、先輩スタッフが新人スタッフをマンツーマンで教育・指導するプリセプター制度を取り入れています。年齢の近い先輩が指導についてくれるので質問もしやすく、何でも相談に乗ってもらえます。覚えるべき業務はたくさんありましたが、何でも言える職場の雰囲気のおかげで、これまで一度も辞めたいと思ったことはありません。むしろ、年数を重ねていく中で介護の仕事の魅力に“はまって”いきました。それも、優しく指導してくださった先輩たちのおかげだと感謝しています。

介護の仕事をしている人は、よくある経験かもしれませんが、休日に町なかを歩いていても、高齢者の方がいると「困ってないかな」「信号を渡ろうとしているけど大丈夫かな」など、つい気になるほど。テレビを見ている時も、戦時中の話題を取り上げている番組があれば、勉強になるので見入ってしまいます。

高齢者の経験を聞くことは若い世代にとって貴重な経験

画像:白い壁の部屋で黒いソファに座り、真剣な目でインタビューに答える新開さんの様子。

今、介護の人材不足が大きな問題になっています。「きつい」「大変」などが一般的な認識かもしれませんが、休みもしっかりとれますし、早出の時などは夕方4時過ぎには帰宅できる日もあるので、趣味などプライベートを楽しむ時間も充分にあります。それ以上に、やりがいが得られるのが介護の仕事です。寿苑の入所者の平均年齢は86歳。さまざまな経験をしてきた高齢者から話を聞くことは、若い世代にとって貴重な経験で、私自身とても勉強になっています。若い人にももっと関心を持ってほしいと思います。
 

介護老人保健施設ってこんなところ

介護老人保健施設は、在宅復帰をめざしている方の入所を受け入れる病院と自宅を結ぶ中間施設的な役割を果たす施設です。入所者ができるだけ自立した日常生活を送れるようにリハビリテーションや必要な医療、介護などを提供します。
寿苑は76床で、60代から102歳(2016年11月末現在)までの高齢者が入所しています。
通所リハビリ(定員10名)を併設し、脳卒中や廃用症候群、認知症など、それぞれの症状に応じて理学療法士や作業療法士、看護師、介護福祉士など多職種によるチームケアを提供することで、早期の在宅復帰支援をめざしています。

施設概要

画像:手前に駐車場があり白色の壁に緑色の屋根の2階建ての施設の様子。

特定医療法人幸明会
介護老人保健施設寿苑
〒835-0006 みやま市瀬高町坂田59-1
電話:0944-63-3943