職員が安心して働くための、マネジメントの仕事にやりがいを感じる
私の介護の仕事
荻野充佳(おぎの・みつよし)さん 介護職歴20年 ー 医療法人康和会 介護老人保健施設和泉の澤 ー

【プロフィール】
専門学校の介護福祉科を卒業後、平成12年に介護老人保健施設和泉の澤へ入職。5年後、通所リハビリテーション部門に異動。平成21年より主任を務め、法人内の新しいデイサービス事業所の立ち上げや、系列事業所の業務改善に従事。
【保有資格】
介護福祉士、ケアマネジャー(介護支援専門員)
【キャリアアップ】
1年目 | 介護老人保健施設(入所)勤務 |
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6年目 | 通所リハビリテーション勤務 |
8年目 | 通所リハビリテーション副主任 |
10年目 | 通所リハビリテーション主任 |
介護保険制度の学習をきっかけに、運営にかかわる仕事を開始

専門学校の介護福祉科を卒業し、当施設に入職しました。ちょうど私が働き始めた平成12年度から介護保険制度がスタートし、介護保険制度をきちんと理解しないまま介護の仕事をすることに違和感を抱き、直接的に業務に必要な知識ではありませんでしたが、介護保険制度や介護報酬について勉強するようになりました。
すると介護保険制度の知識があることを評価してもらい、平成21年に通所リハビリテーションの主任になって以降は、施設経営の安定のため運営にかかわる仕事を任せられるようになりました。
法人内の新しいデイサービス事業所の立ち上げを任せてもらい、当然ですが最初は全く利用者がいない状態から、地域のケアマネジャーに力を入れていることなどをアピールし、少しずつ利用者が増え、運営を軌道に乗せることが出来ました。
その後も法人内の他のデイサービス事業所の運営改善に取り組むなどの経験もさせてもらいました。もともとは現場の介護業務がしたくて始めた仕事でしたが、現場から一歩引いた立場だからこそご利用者に必要なことが見えてくることも多いです。職員が楽しく安心して働ける環境を整える「マネジメント」の仕事にもやりがいを感じています。
先を見据えて、ご利用者の利益(生活の活力)になることを実践

平成30年7月からは、当施設の通所リハビリテーションに戻りました。今業績が安定していても、介護報酬は3年ごとに改正されますので、先を見据えた対策を立てることが必要です。そのために日ごろから介護業界のニュースや報酬改定について情報収集しています。
例えば、以前は通所サービスで送迎を行うと、基本報酬とは別にプラスとしての取り組みとして加算されていました。しかし現在では、送迎は当たり前になり、送迎しなければ減算となります。今後は入浴介助のサービスなども同じようになる可能性があると思っております。その場合、入浴の必要がないご利用者もおられますので、その分減算となった場合にどうやって補填するかを考えていく必要が出てきます。
今私が注目しているのが、リハビリテーションマネジメント加算です。ご利用者の身体機能の維持・向上を図るため、多職種が連携しリハビリテーション会議を行うことで加算されます。ご利用者の利益となり、法人にとっても加算がつきますので積極的に算定できるよう取り組んでいます。
様々なことに興味を持って行動することで、可能性が大きく広がる

業務外での時間に、福岡県介護福祉士会の活動にも参加させてもらい、それがきっかけで法人のPRチャンスを得たこともあります。日々の業務に加えて勉強や活動をしていくことは簡単なことではありませんが、視野や選択肢は確実に広がります。
ご利用者に「今日歩けるのは、昨日頑張って歩いたからですよ」と声をかけることがありますが、それは私たちの仕事も同様です。明日の活力にするために今日どのように取り組むのかを日々考えることが大切です。介護の仕事に就きたい、興味があると考えられている方には、様々なことに興味をもって学習し、視野や可能性を広げていくことが、キャリアアップに繋がると思います。
通所リハビリテーション(デイケア)とは?
施設(介護老人保健施設、病院、診療所など)に通い、可能な限り自宅で自立した生活を送ることができるよう、入浴や食事などの日常生活上の支援や、生活機能向上のための機能訓練や口腔機能向上サービスなどを日帰りで提供する介護保険サービスです。
医療法人康和会は、内科・神経内科クリニックと歯科医院に加え、介護老人保健施設、通所リハビリテーション、地域密着型通所介護(デイサービス)、訪問介護、居宅介護支援事業所、サービス付き高齢者向け住宅などを運営しています。