施設紹介

2018年3月30日 NEW

住み慣れた地域での暮らしが継続できるよう地域に溶け込んだ施設づくりにまい進

施設紹介

グループホームふぁみりー那珂 ー 有限会社ケアサービス九州 ー

【グループホーム(認知症対応型共同生活介護)とは?】
グループホームは、認知症の利用者を対象にした専門的なケアを提供する施設です。小人数の利用者(5名~9名)が家庭的な環境の中で、食事や入浴などの日常生活上の支援や機能訓練などのサービスを受けます。

【理念】
「私たちは、人としての尊厳と心のふれあいを大切にし、利用者とその家族の安心、満足、信頼を得る為に最大限の支援活動を行います」「私たちは、地域社会と共に理想的な介護サービスを提供することを目標に、積極的かつ誠実に事業展開を行います」

【施設・事業所の成り立ち】

平成23年10月 グループホーム、小規模多機能型居宅介護をオープン
平成26年12月 地域ケアカフェ開始
平成28年7月 意聴並木の会発足
平成29年12月 地域連携ネットワーク「きんしゃい博多」近隣事業所と共同で発足

あえて小学校や公民館の近くに施設を開設し、地域密着を実現

 グループホーム「ふぁみりー那珂」は、小規模多機能型居宅介護「ふぁみりー那珂」を併設した複合施設として、平成23年10月にオープンしました。施設は、福岡市立那珂小学校から徒歩3分、那珂公民館から徒歩1分の場所にあり、住宅街の中に溶け込んでいます。同施設の荻田哲司代表は、学校や公民館に近い立地を選んで施設を開いた理由について、こう説明します。

 「グループホームや小規模多機能居宅介護は、介護保険の制度上、地域密着型サービスと位置付けられています。利用者にとっての暮らしが非日常とならないように、地域と行き来できる環境をつくりたいと思いました。また、地域住民にとっても施設が特別なものではなく、身近な福祉の相談場所となるよう、あえて公民館や小学校に近い場所を選びました」

ケアカフェを通して地域住民の輪を広げる活動を実践

 地域に溶け込むために、同施設では那珂三丁目自治会との共同開催で、毎月第2木曜日に地域ケアカフェを開いています。健康体操や薬の飲み合わせをテーマにした講義の後、参加者はお茶を飲みながらくつろぎます。カフェには、施設の利用者だけではなく地域住民も参加するので、自然に顔なじみになります。
 逆に、施設の利用者が公民館で開かれている華道や茶道など趣味のサークルに参加することもあります。カフェや公民館活動を通じて、ごく自然な形で地域交流を深めています。


佐々木施設長(左)と荻田哲司代表(右)

 また、介護者が集う「意聴並木(いちょうなみき)の会」、認知症高齢者が行方不明にならないための地域の見守り隊「SOSネットワーク」など、カフェをきっかけにして地域のネットワークづくりも進んでいます。さらに、那珂三丁目自治会に「高齢者対策専門部会」が設けられるなど、地元自治会を巻き込み、地域住民の輪が広がっています。最近では近隣の事業所が手を取り合い、地域の方の困りごとをボランティアで手助けをしようと「きんしゃい博多」も立ち上がりました。「地域包括ケアの要は人です。『どげんしたらよかろうか?』という困りごとを何でも相談しあえる地域住民同士の関係づくりをしていきたいと考えています」と荻田代表は話します。

次世代の担い手となる子どものサポートにも注力

 地域密着を推進する同施設では、次世代の地域の担い手となる子どもたちのサポートにも力を入れています。荻田代表らが小学校に出向き、毎年4年生を対象に認知症サポーター養成講座を開いているほか、施設見学で子どもたちを受け入れ、お年寄りとの交流や介護の仕事に触れてもらっています。
 「子どもたちは自分なりに何ができるか考え、手紙を書いてきてくれたりします。高齢者との交流が生まれて、学校帰りに立ち寄ってくれる子どもたちもいます」と荻田代表。放課後、グループホームの1階で子どもたちが集まって宿題をする様子は、既に同施設の日常になっていると言います。

 同施設の佐々木道子施設長は、「グループホームは小規模ならではの家庭的な雰囲気の暮らしが特長です。利用者はただお世話を受けるのではなく、洗濯物を畳んだり、食事の配膳を手伝ったりと自分のできることをします。利用者と職員の距離感も近く、さらに子どもたちの元気な声が響くので、活気があります。そんな雰囲気を気に入って、利用者のご家族が『この施設でなら働きたい』と、今では職員として働いてくれています」と顔をほころばせます。荻田代表は「ケアカフェなどの取り組みも、今は施設主導で開催していますが、最終的には住民主体の活動にすることが目標です。これからも、誰もが安心して暮らせる地域づくりを進め、地域貢献に努めます」と意欲を燃やしています。
 

~これから介護職を目指す方へ~


荻田哲司代表

 当施設では、地域活動に積極的に取り組むことを方針として掲げています。働く職員にとっては「地域に貢献できている」と実感でき、それがモチベーションにもつながっているようです。介護は入浴や食事介助など日常のお世話をすることだけではありません。住み慣れた地域での暮らしが続けられるように、暮らし全般をサポートするやりがいのある仕事です。(荻田哲司代表)

事業所概要

グループホームふぁみりー那珂

〒812-0893
福岡市博多区那珂3丁目14-6
電話:092-483-2335